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主に自戒

コンサルティングファームに転職して3ヶ月が経ちました

標題の通り、7月にコンサルティングファームに転職して3ヶ月が経過したので、区切りという意味でも、思っていることを書き綴ろうと思います。
(今後定期的に何かを書く気はない。)
 
 
 
今日書きたい内容は大きく3つ。
 

1.コンサルと事業会社の違い
2.思考の癖の厄介さ
3.成長の限界値を決めるパラメータ
 
 
 
1.コンサルと事業会社の違い
3ヶ月しか働いていない業界のことを語るのも生意気な気がしますが、この3ヶ月で一番考えている時間が長い事項なので、まずはじめに書きたいと思います。
 
まず言葉の定義から。
事業会社」とは、コンサル業界特有(恐らく)の用語で、コンサル業界以外のクライアントになり得る業界に属する企業群のことを指します。
初めは「上から」な用語で何となく好きじゃないな、と思っていましたが、あまりにも内部で使用される頻度が高いので、自然と馴染みました。
 
とはいえ、私が知っている事業会社は前職のみなので、その前提のもと、違いを列挙していきます。
 
 
 
a.社員が期待されるものの違い
b.価値提供物の違い
c.スピード感の違い
 
 
 
a.社員が期待されるものの違い
私のようなスタッフレベルが会社(ファーム)から求められるものは大きく違います。
語弊を恐れず、大まかに区分けすると、

コンサル:クライアントの期待を超えること
事業会社:自社の利益を最大化し、事業を継続させること

だと思っています。
前者の方が難しい局面も、後者の方が難しい局面もあるので、一概に難易度を天秤をかけることはできないですが、直面する壁と、打開策の方向性が大きく違うので、実務者は大きくマインドチェンジすることが求められます。
極論を言ってしまえば、クライアントの期待値が0の場合、お茶汲みしただけで、期待を超えることは可能です。
逆の場合は、地獄のようなWBSになることもあります。
つまり、マネージャー以上の役職を持っている社員は、自ずとクライアントの「期待値コントロール」をする力が問われます。
この点、私のPMは上手く立ち回るので、かなり勉強になります。ただし、これはコンサルティングスキルというよりは、完全に営業力の分野です。
 
 
 
b.価値提供物の違い
これはa.に繋がってくる部分ですが、価値提供の対象者が大きく違います。
 
コンサル:ヒト(マネジメント・ファシリテイト・コンサルティング
事業会社:モノ(自社の製品・サービス)
 
前者はいつ何時も無形であり、後者は有形無形は会社によります。
ヒトを売る商売というのは、モノに逃げることが出来ないので、常にハイプレッシャーであり、かなりしんどいです。
ただ、普段怠け癖のある私にとっては成長観点で言うとこのハイプレッシャーな状況は、とても相性がいいみたいで、自身でも成長を実感できています。
 
 
 
c.推進スピードの違い
ここは言い古されているので、あえて私が言う必要もないですが、推進スピードは大きく違います。
n日の討議で決まったことをn+1日にクライアントと再討議をする必要があるため、n日の夜には資料化され、n日の夜中(or n+1日の早朝)に内部レビューを完了させ、修整後、クライアント討議に挑む、というサイクルが今のところ一番多いです。
そして、ロジックでクライアントに負けることは絶対に許されないので、内容もかなり根詰めて考え抜く必要があります。
上記のような状況から逆算すると、推進スピードが遅いと、簡単に頓挫するため、スピードが生まれてきているんだと思います。
 
 
 
2.思考の癖の厄介さ
思考の癖は、前職で培ったというよりは、これまで育ってきた環境が作ったものだと考えており、なかなか矯正することが難しく、厄介だと思っています。
組織に反する考え方を持つことは非常にタフなので、組織人は組織の考え方に順ずるようになり易いと思っていますが、私もそれに反せず、組織の考え方が染み付いているなあ、というのが最近の悩みです。
具体的には、現業の中で極端に嫌われる「ロジカルでないこと」や「MECEでないこと」等、体系だっていないものを見ると、気持ち悪く感じるようになりました。
それ自体は効率的で無駄のない考え方なので、いい事のように見えますが、人の相談(特に答えを求めていないもの)にのるとき等は、少ししんどさを感じます。
 
 
 
3.成長の限界値を決めるパラメータ
会社を構成する要素の中で、ダントツで伸びしろがあるのは人材だと思っています。
それは、意識を持って動くからです。
逆に言えば、縮みしろも大きく、意識次第で成長はすぐに止まります。
その前提を踏まえて、成長の限界値はあるのかと考えたときに、存在すると思っています。
そしてその値を決める大きな要素は、近くに誰がいるか、だと思っています。
他力本願に聞こえそうですが、人間は、近くにいる人の影響を大きく受ける生物だと確信しています。
「頑張ろう」と思うことも「やっぱり頑張るの面倒くさいや」と思うことも、自身で考え抜いて決めたというより、周りの影響で簡単にブレます。
 

そんなことを中心に考えて邁進してきた3ヶ月ですが、このブログの目的のひとつに「自戒」があるので、ちゃんと感じたことに対する反省を述べると、
 
1.コンサルと事業会社の違い
⇒慣れる方向ではなくエッジを立てる
 
2.思考の癖の厄介さ
⇒主観を捨てて俯瞰する
 
3.成長の限界値を決めるパラメータ
⇒感謝する
 
相当気が向くか、自戒の念が強くならない限り、このブログに投稿することはないと思います。


以上